本記事は執筆時点での情報をもとに独自に作成したコンテンツであり、大学や医学部のカリキュラム・学費・入試制度、募集人数などは年度や社会情勢等によって変更される可能性があります。最新情報は必ず大学公式サイトや公的機関でご確認ください。

基本情報

<基本情報>

大学名(日本語名)カリアリ大学
大学名(正式名称)Università degli Studi di Cagliari
区分国立大学
設立年(医学部)1626年(英語コースは2024年)
募集人数(2024)EU枠:80名、Non-EU枠:20名
学費€364.7〜€3386.15(※ ISEEにより変動)
ISEEの減額制度あり
奨学金の有無あり
入試形式IMAT(International Medical Admissions Test)筆記試験のみ
試験科目論理的推論・判断推論・一般常識・生物・化学・物理・数学
試験日(2024)2024年9月17日
合格最低点(2024)EU枠:55.0点/90点(正規合格は56.9点/90点)
Non-EU枠:56.5点/90点(正規合格は56.5点/90点)
英語資格試験任意(ただし入学後に新入生を対象とした英語試験がある。3年以内に取得したB1以上の証明書があれば、免除される)
大学HPカリアリ大学医学部英語コースの公式HP
キャンパスCittadella Universitaria Monserrato SS 554 BivioSestu 09042 – CAGLIARI(カリアリ)

カリアリ大学(Università degli Studi di Cagliari)は1626年に創立された史ある総合大学で、サルデーニャ島における主要な高等教育機関の一つです。医学部のほか、法学部、工学部、理学部などの複数の学部があります。

カリアリ大学は、THE世界大学ランキングの科目別ランキング2025(Clinical and Health)では401-500位にランクインしており、イタリア国内外から評価を得ています。

カリアリ大学の医学部英語コースは、医療従事者として必要な科学的基礎と理論的・実践的準備を提供することを目的に掲げ、2024年に開設された新設のコースです。

研究から健康増進、疾病予防と治療からリハビリテーションまで、国際的な文脈においても、現代的な医療を実践できることを目指しています。

カリアリ大学医学部の合格最低点と募集人数

カリアリ大学医学部英語コースでは、他の国立医学部英語コースと同様にIMAT(International Medical Admissions Test)という筆記試験(マークシート方式)の受験が必要です。

IMATの満点は90点です。試験科目は、生物・化学・物理・数学といった理系科目のほか、論理的推論・判断推論・一般常識などの論理的思考力・教養を問うものまで、幅広く出題されます。筆記試験のみのスコアで合否が決まります。

IMATは2つの受験枠があり、どちらか一方のみを受験できます。IMATでは、EU枠・Non-EU枠に限らず、試験問題・配点・採点方法は同一ですが、受験枠により募集人数・合格最低点・出願できる大学数が異なります。

年度EU枠Non-EU枠
合格最低点募集人数合格最低点募集人数
202455.0(未確定)80名56.520名
2023募集なし募集なし
2022募集なし募集なし
2021募集なし募集なし

※ カリアリ大学医学部英語コースは2024年より募集が開始されたため、2023年以前の合格最低点・募集人数の記載はありません。

※ IMATのEU枠・Non-EU枠の合格最低点は、繰り上げ合格者の点数を含めた最終的な合格最低点です。IMATでは定員数と同数の新入生が入学するまで繰り上げ合格をおこなうため、EU枠の場合、最新年度の合格最低点が確定するまでに時間を要する場合があります。

カリアリ大学医学部のカリキュラム

カリアリ大学医学部英語コースでは他のイタリア国立医学部英語コースと同じく6年制(360単位)のカリキュラムです。

1年次には、医療人文学から始まり、生化学や物理学などの生理学および病態生理学の原則を理解するための基礎知識の習得、臓器の組織および分子構造についても学びます。

2年次は、解剖学、生理学、生化学の統合を通じて、臓器の形態と正常な機能の理解に専念し、病理学と免疫学を通じて、疾患のメカニズムの研究へのアプローチも始まり、臨床実習が開始されます。

3年次から臨床科目を学び、座学(Lecture)で学んだ内容を臨床実習で実験・検証することで実践的な学びを得られ、6年次では5年次までに学んだ内容をもとに実地研修や患者とのコミュニケーション方法を学び、医師として即戦力のある人材育成に重点を置いたカリキュラムとなっています。

学年科目名
1年次生物学・遺伝学、化学、物理学、組織学・発生学、生化学、コンピュータサイエンス、英語など
2年次解剖学、生理学、病理学・免疫学、英語、臨床実習など
3年次臨床検査医学、微生物学・感染症、解剖病理学、衛生学・統計学、皮膚・性病科疾患、形成外科、臨床実習など
4年次感覚器の医療外科、画像診断学、血液学・腫瘍学、薬理学、神経学・神経外科学、呼吸器疾患・循環器疾患、運動器疾患、臨床実習など
5年次消化器病学・内分泌系および代謝、内科学、外科学、精神医学、泌尿器、臨床実習など
6年次麻酔学、産業医学、臨床外科、救急医療、婦人科学および産科学、小児科学、公衆衛生学、臨床実習、実地研修、卒業論文など

※ カリキュラムは今後変更になる場合があります。

カリアリ大学医学部のキャンパス所在地

カリアリ大学医学部英語コースのキャンパスは、中心部から離れた医学部のキャンパス(主にBuilding G や Building H)で授業がおこなわれます。

医学部のキャンパスは、Azienda Ospedaliero-Universitaria di Cagliari(大学附属病院)に隣接しており、医学部のほか、Science of Motor and Sport Activities や Preventive and Adapted Motor Activities の2つの学位プログラムが利用しています。

大学附属病院内などで授業をおこなうイタリア国立医学部英語コースもあるなか、カリアリ大学では医学部英語コースも大学のキャンパス内にて授業をおこなっているため、カフェテリアや食堂(Mensa)のほか、図書館・自習室なども充実しており、勉強に集中できる環境が整っています。

カリアリ大学医学部の学費と生活費

カリアリ大学医学部の学費は年間364.7ユーロ〜3386.15ユーロであり、この額はISEE(Indicatore della Situazione Economica Equivalente)によって変動します。ISEE(同等の経済状況指標)は世帯年収などにより変動し、この値によって、医学部の学費の減免措置を受けられます。

イタリア屈指のリゾート地ということもあり、外食などをする場合は「観光地価格」になっている場合もありますが、医学部英語コースのキャンパスは郊外にあるため、中心地などを選ばなければ、家賃などもそれほど高額にはなりません。また、物価全体としてもイタリアでは平均的であるため、生活費もイタリア北部の主要都市と比べると、安価といえます。

金額(ユーロ)金額(日本円)
家賃(シェア・1人暮らしする場合)€250〜€80040,000円〜112,000円
レストランでの費用(食事をした場合)€203,200円
1Lの牛乳(スーパーでの販売価格)€1.36218円
12個入りの卵(スーパーでの販売価格)€2.95472円
1kgのバナナ(スーパーでの販売価格)€1.49238円
1.5Lの水(スーパーでの販売価格)€0.4978円

※ €1 = 160円で計算。日本円に換算した際の小数点以下は四捨五入。

※ 複数のWEBサイト・現地を訪れた際の情報を参考にして算出しています。そのため、購入場所により金額は変動します。参考程度にお考えください。

カリアリの概要

キャンパスがあるカリアリ(Cagliari)は、サルデーニャ自治州の州都であり、リゾート地として屈指の人気を誇るサルデーニャ島の南部に位置しています。

街の中心部“Castello(カステッロ)”エリアは旧市街としても知られ、丘の上に位置することから城郭都市の面影を色濃く残しています。サン・レミの要塞(Bastione di Saint Remy)などからの眺望は格別です。

また、カリアリ市街地からほど近いポエットビーチ(Poetto Beach)は、市民や観光客が海水浴や散策を楽しむスポットとして有名であり、夏だけでなくオフシーズンでも太陽が心地よく、周辺にはカフェやバーが点在してリゾート感を味わえます。

ミラノやローマから飛行機で約1時間であり、イタリア国内の主要都市や、ヨーロッパ各地へアクセスできるため、交通の便が良いと言えるでしょう。

カリアリの気候

サルデーニャ島に位置するカリアリは、イタリア本土と同じく、典型的な地中海性気候に属しており、年間を通して温暖・日照量が多いのが特長です。

夏は比較的高温(8月の日中平均気温は32℃)で乾燥している一方で、冬も温暖な気候(2月の日中平均気温は15℃)であり、非常に過ごしやすく、雨もそこまで多くありません。

Monthly Max and Min Temperatures in Cagliari
Monthly Precipitation in Cagliari

カリアリ大学医学部の詳細情報