基本情報
大学名(日本語名) | カンパーニャ大学 ルイージ・ヴァンヴィテッリ |
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大学名(正式名称) | Università degli Studi della Campania Luigi Vanvitelli |
区分 | 国立大学 |
設立年(医学部) | 1992年(英語コースは2012年) |
募集人数(2024) | EU枠:60名、Non-EU枠:50名 |
学費 | €141.5〜€2871.5(※ ISEEにより変動) |
ISEEの減額制度 | あり |
奨学金の有無 | あり |
入試形式 | IMAT(International Medical Admissions Test)筆記試験のみ |
試験科目 | 論理的推論・判断推論・一般常識・生物・化学・物理・数学 |
試験日(2024) | 2024年9月17日 |
合格最低点(2024) | EU枠:57.3点/90点(正規合格は59.5点/90点) Non-EU枠:63.2点/90点(正規合格は63.2点/90点) |
英語資格試験 | 任意 |
大学HP | カンパーニャ大学 ルイージ・ヴァンヴィテッリの公式HP |
キャンパス | S. Andrea delle Dame – Via L. De Crecchio, 7 – 80138 Napoli(ナポリ) |
カンパーニャ大学 ルイージ・ヴァンヴィテッリ(Università degli Studi della Campania Luigi Vanvitelli)は1992年に創立された比較的新しい大学ですが、元々はナポリにあるもう1つの医学部英語コースがある、フェデリコ2世大学(Federico II University)と同一の大学でした。
カンパーニャ大学 ルイージ・ヴァンヴィテッリは、QS世界大学の科目別ランキング2025(医学分野)では651-700位にランクインしており、臨床だけでなく、研究に力を入れています。
カンパーニャ大学ルイージ・ヴァンヴィテッリで医学を学ぶことは、国際的に認知されつつあるプログラムでしっかりとした基礎と臨床を身につけると同時に、南イタリアならではの豊かな文化や人々との交流を経験できる貴重な機会となります。
カンパーニャ大学ルイージ・ヴァンヴィテッリの医学部の合格最低点と募集人数
カンパーニャ大学ルイージ・ヴァンヴィテッリの医学部では他の国立医学部英語コースと同様にIMAT(International Medical Admissions Test)という筆記試験(マークシート方式)の受験が必要です。
IMATの満点は90点です。試験科目は、生物・化学・物理・数学といった理系科目のほか、論理的推論・判断推論・一般常識などの論理的思考力・教養を問うものまで、幅広く出題されます。筆記試験のみのスコアで合否が決まります。
IMATは2つの受験枠があり、どちらか一方のみを受験できます。IMATでは、EU枠・Non-EU枠に限らず、試験問題・配点・採点方法は同一ですが、受験枠により募集人数・合格最低点・出願できる大学数が異なります。
年度 | EU枠 | Non-EU枠 | ||
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合格最低点 | 募集人数 | 合格最低点 | 募集人数 | |
2024 | 57.3 | 60名 | 63.2 | 50名 |
2023 | 35.0 | 60名 | 47.3 | 50名 |
2022 | 43.2 | 50名 | 41.9 | 40名 |
2021 | 33.3 | 40名 | 33.1 | 40名 |
※ IMATのEU枠・Non-EU枠の合格最低点は、繰り上げ合格者の点数を含めた最終的な合格最低点です。IMATでは定員数と同数の新入生が入学するまで繰り上げ合格をおこなうため、EU枠の場合、最新年度の合格最低点が確定するまでに時間を要する場合があります。
カンパーニャ大学ルイージ・ヴァンヴィテッリの医学部英語コースのカリキュラム
カンパーニャ大学ルイージ・ヴァンヴィテッリの医学部では、6年間の医学教育を2つに分けており、最初の3年間で基礎医学を、次の3年間で臨床医学を学ぶカリキュラムとなっています。
各科目ごとにチューター制度(Tutoring Activities)が設けられており、教授や上級生が補習授業や勉強のスケジューリングなどをおこない、各科目の理解を助けるサポートを受けられる体制が整っている点が特徴的です。
試験形式は、ほとんどの科目で口頭試問(Oral Exam)がメインであり、一部の科目は口頭試問に合格する前に筆記試験に合格しなければならない場合もあります。
学年 | 科目名 |
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1年次 | 生物学・遺伝学、化学、物理学、解剖学、組織学・発生学、医療倫理など |
2年次 | 解剖学、微生物学、生理学、病理学、免疫学、病理生理学、生化学など |
3年次 | 病理学、病理生理学、疫学手法、内科・外科学、皮膚科学・形成外科学、血液学・腫瘍学、臨床検査医学、臨床実習など |
4年次 | 循環器疾患、内分泌・代謝疾患、消化器疾患、病理解剖学、呼吸器疾患、腎臓・泌尿器科、整形外科・リハビリテーション医学、病理解剖学、臨床実習など |
5年次 | 衛生・予防医学、感染症、感覚器障害、薬理学、放射線治療学、神経疾患、精神医学・児童神経精神医学、臨床実習など |
6年次 | 産婦人科、法医学・産業医学、小児科、救急医学、内科・消化器内科、一般外科学、卒業論文、臨床実習、実地研修など |
※ カリキュラムは今後変更になる場合があります。
カンパーニャ大学ルイージ・ヴァンヴィテッリの医学部のキャンパス所在地
カンパーニャ大学ルイージ・ヴァンヴィテッリの医学部のキャンパスは、ナポリの中心部である「Via Tiribunali」の近くにあるため、非常にアクセスが良いのが特徴です。科目により、キャンパスが異なることもありますが、どのキャンパスで授業を受ける場合でも移動しやすいため、そこまで困ることはないでしょう。
同じくナポリにあるもう1つの国立医学部英語コースのフェデリコ2世大学(Federico II University)よりも中心部にキャンパスがあります。
カンパーニャ大学ルイージ・ヴァンヴィテッリの医学部の学費と生活費
カンパーニャ大学ルイージ・ヴァンヴィテッリの医学部の学費は年間141.5ユーロ 〜 2871.5ユーロであり、この額はISEE(Indicatore della Situazione Economica Equivalente)によって変動します。
ISEE(同等の経済状況指標)は世帯年収などにより変動し、この値によって、医学部の学費の減免措置を受けられます。
ナポリはイタリア南部の大都市であるものの、ミラノやローマなどイタリア北部・中部に比べると、物価は全体的に安めです。特に、家賃は大都市と比較すると、圧倒的に安く借りられます。
金額(ユーロ) | 金額(日本円) | |
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家賃(シェア・1人暮らしする場合) | €200〜€600 | 32,000円〜96,000円 |
レストランでの費用(食事をした場合) | €15 | 2,400円 |
1Lの牛乳(スーパーでの販売価格) | €1.71 | 274円 |
12個入りの卵(スーパーでの販売価格) | €3.75 | 600円 |
1kgのバナナ(スーパーでの販売価格) | €1.95 | 312円 |
1.5Lの水(スーパーでの販売価格) | €0.54 | 86円 |
※ €1 = 160円で計算。日本円に換算した際の小数点以下は四捨五入しています。
※ 複数のWEBサイト・現地を訪れた際の情報を参考にして算出しています。そのため、購入場所により金額は変動します。参考程度にお考えください。
ナポリの概要
ナポリ(Naples)は、古代ギリシアの植民市を起源に持ち、南イタリアの歴史・文化・経済を牽引し続けてきたイタリア第3の都市であり、街を歩けば世界遺産の旧市街や教会、活火山であるヴェスヴィオ山を仰ぎ見る美しい湾の風景など、いたるところで長い歴史と多様な文化を感じられます。気候は地中海性特有の温暖で日差しが強い環境で、四季を通じて比較的過ごしやすいといえます。
ナポリの伝統歌曲「カンツォーネ」、サン・カルロ劇場に代表されるオペラ文化、絵画や彫刻など、芸術面でも世界的な評価を受けており、世界無形文化遺産にも登録された「ナポリ・ピッツァ」を筆頭に、魚介料理や郷土菓子など独特で豊かな食文化が存在します。
ナポリの旧市街(Centro Storico)はユネスコ世界遺産に登録され、街歩きをするだけでも歴史と芸術を間近に感じられる魅力があります。とはいえ、ナポリ市内には地下鉄やバス、トラムなどの公共交通機関が整備されており、移動手段には困らないでしょう。
ナポリの気候
ナポリは典型的な地中海性気候に属し、夏は高温で乾燥、冬は比較的温暖で降水量が増えるのが特徴です。ナポリでは、8月の日中平均気温は29°Cで2月の平均気温は13°Cであり、 一年中温暖な気候です。
降水量は夏場を除いて比較的多いですが、過去30年間で降雪は1回しかなく、冬場でも暖かく、過ごしやすい環境だと言えるでしょう。