基本情報
大学名(日本語名) | サクロ・クオーレ・カトリック大学ローマ校 |
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大学名(正式名称) | Università Cattolica del Sacro Cuore(Rome) |
区分 | 私立大学 |
設立年(医学部) | 1961年(英語コースは2013年) |
募集人数(2025) | EU枠:30名、Non-EU枠:50名 |
学費 | €18000 |
ISEEの減額制度 | なし |
奨学金の有無 | あり |
入試形式 | 筆記試験(EU枠・Non-EU枠) |
試験科目 | 一般常識、論理的推論、生物、化学、物理・数学、倫理・宗教(EU枠・Non-EU枠) |
試験日(2025) | 2025年3月18日(EU枠・Non-EU枠) |
合格最低点(2025) | EU枠:53.00 / 65点(正規合格) Non-EU枠:46.00 / 65点(正規合格) |
英語資格試験 | 独自規定あり(IELTS 6.0以上) |
大学HP | カトリック大学医学部ローマ校の公式HP |
キャンパス | Polo Universitario ‘Giovanni XXIII’, Istituti Biologici |
サクロ・クオーレ・カトリック大学ローマ校(Università Cattolica del Sacro Cuore(Rome))は1963年に創立されたヨーロッパ最大級の大学であり、経済・ビジネス、会計・金融、農業、心理学、医学、国際関係、言語学、哲学、芸術の分野において、非常に幅広い革新的なプログラムを提供しています。2024年のQS世界大学ランキング(分野別)では、19の分野で世界トップ400にランクインしています。
医学部英語コースはローマ校のほか、2024年に新設されたボルツァーノ校(イタリア北部)があり、それぞれのキャンパスごとに特徴があります。
サクロ・クオーレ・カトリック大学医学部英語コース(ローマ校)では、世界中で医師として活躍するために必要な知識と実践的なスキルを習得できるカリキュラムとなっています。基礎医学・臨床科目のほか、倫理、法的責任、医療人類学、生命倫理などの主要なトピックや、患者とその家族とのコミュニケーション方法についてもカバーしています。
大学附属病院であるジェメリ総合病院(Policlinico Gemelli Hospital – Università Cattolica)は、イタリアで1位、世界で35位(NewsWeek , 2024)にランクインしており、学術的かつ実践的な学習環境が整っています。
カトリック大学医学部(ローマ校)の合格最低点と募集人数
年度 | EU枠 | Non-EU枠 | ||
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合格最低点 | 募集人数 | 合格最低点 | 募集人数 | |
2025 | 53.00 / 65.00 | 40名 | 46.00 / 65.00 | 70名 |
2024 | 45.00 / 65.00 | 40名 | 39.75 / 65.00 | 70名 |
※ サクロ・クオーレ・カトリック大学医学部(ローマ校)の入試のEU枠・Non-EU枠の合格最低点は、正規合格者の合格最低点を記載しています。
※ サクロ・クオーレ・カトリック大学医学部(ローマ校)では、定員数と同数の新入生が入学するまで繰り上げ合格を実施するため、最新年度の合格者が確定するまでに時間を要する場合があります。
サクロ・クオーレ・カトリック大学医学部英語コース(ローマ校)では、大学独自の筆記試験(マークシート方式)の受験が必要です。カトリック大学医学部入試は2つの受験枠(EU枠・Non-EU枠)があり、どちらか一方のみを受験できます。受験枠に限らず、試験問題・配点・採点方法は同一ですが、受験枠により募集人数や合格最低点が異なります。
サクロ・クオーレ・カトリック大学医学部英語コース(ローマ校)の入試の満点は65点です。試験科目は、生物・化学・物理・数学といった理系科目のほか、論理的推論(Logical Reasoning)などの論理的思考力を問うものまで、幅広く出題されます。
合否は筆記試験のみのスコアで決まります。
カトリック大学医学部入試(ローマ校)の各科目の配点は次のとおりです。
- 一般常識(2問:2.00点)
- 論理的推論(20問:20.00点)
- 生物(18問:18.00点)
- 化学(12問:12.00点)
- 物理・数学(8問:8.00点)
- 倫理・宗教(5問:5.00点)
正答を選ぶごとに+1.0点、誤答を選ぶと -0.25点、未解答を選択すると0点となります。誤答を選ぶと減点される点に注意してください。
カトリック大学医学部(ローマ校)のカリキュラム
サクロ・クオーレ・カトリック大学医学部英語コース(ローマ校)は、EUおよび北米のトップクラスの医学部で導き出された学習目標と教授法を統合したものであり、他のイタリア医学部と同様に6年制の医学部です。
このプログラムは、個々の専門分野を順を追って教える伝統的なものではなく、むしろ、さまざまな科学や専門分野の統合した学習内容であり、早い段階から、医療人文学に重点を置いた患者と臨床現実に焦点を当てています。
授業は、米国のNBME(National Board of Medical Examiners)が定める基準に沿って実施されています。アメリカでの医師免許取得に必要なUSMLE Step 1 と Step 2の準備コースが提供されており、4年目次の終了時には、すべての学生を対象にUSMLEのStep 1(IFOM)の準備テストが義務付けられています。
カトリック系の大学であることから、イタリア医学部で唯一、神学(Theology)の授業があり、独特のカリキュラムです。試験形式は筆記試験(Written Exam)や口頭試問(Oral Exam)のいずれかを受験するものが多く、科目により両方の受験が必要な場合も見られます。
学年 | 科目名 |
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1年次 | 基礎科学、人体の機能・構造(頭部・心臓・血管系)、遺伝子制御と細胞代謝、イタリア語、細胞・組織・微生物の生命、科学英語、神学(キリスト論と聖書入門)など |
2年次 | 細胞・分子病理学、疫学・生物統計学、人体の機能構造(呼吸器系・消化器系・泌尿器系・生殖器系)、医学史・人類学、イタリア語、微生物・宿主相互作用、神学(神学的人間学・教会論入門)など |
3年次 | 診断と治療のアプローチ、血液学、感染症、臨床医学入門、イタリア語、疾患のメカニズムと症状、神学(倫理学・キリスト教倫理入門)など |
4年次 | 内分泌学、消化器学、婦人科学、肝臓・胆道学、周産期医学・産科学、代謝と臨床栄養学、神経科学、神学(セミナー)など |
5年次 | 心臓病学、皮膚科学・リウマチ学、救急医療・集中医療、老年医学・緩和医療、腎臓学・泌尿器学、小児科学、呼吸器疾患、血液疾患など |
6年次 | 医師としての業務、骨と関節、眼・耳_鼻・咽喉、実地研修、公衆衛生・産業医学・法医学、卒業論文など |
※ カリキュラムは今後変更になる場合があります。
カトリック大学医学部(ローマ校)のキャンパス所在地
サクロ・クオーレ・カトリック大学医学部英語コース(ローマ校)のキャンパスは、大学附属病院であるジェメリ総合病院(Policlinico Gemelli Hospital – Università Cattolica)に隣接したキャンパスでおこなわれます。
アクセスとしては公共交通機関(バスや地下鉄)を利用して、鉄道駅のローマ・テルミニ駅(Rome Termini)から約50分であり、中心部からは公共交通機関(バスなど)で約1時間17分となっています。
臨床実習は、イタリアで最高の病院・世界で35位の病院(NewsWeek , 2024)に選ばれた「ジェメリ総合病院(Policlinico Gemelli Hospital – Università Cattolica)」にて経験豊富な教授の指導のもと、実施されます。
カトリック大学医学部(ローマ校)の学費と生活費
サクロ・クオーレ・カトリック大学医学部英語コース(ローマ校)の学費は年間18000ユーロであり、この額は世帯年収などによらず一定です。また、一定の条件を満たせば、奨学金を取得することも可能です。
6年間合計の学費は日本円にして、約2880万円(€1=160円で計算)であり、日本の私立医学部と同等またはやや安くなっています。
ローマはイタリアの首都であり、政治・行政と観光業の集積地でもあるため、全国平均より家賃や生活費が高い傾向があります。特に、中心部(歴史地区やバチカン近郊)は需要が高く、家賃がさらに上乗せされるケースも見られます。
金額(ユーロ) | 金額(日本円) | |
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家賃(シェア・1人暮らしする場合) | €400〜€1000 | 64,000円〜160,000円 |
レストランでの費用(食事をした場合) | €15 | 2,400円 |
1Lの牛乳(スーパーでの販売価格) | €1.52 | 243円 |
12個入りの卵(スーパーでの販売価格) | €3.79 | 606円 |
1kgのバナナ(スーパーでの販売価格) | €2.01 | 322円 |
1.5Lの水(スーパーでの販売価格) | €0.43 | 69円 |
※ €1 = 160円で計算。日本円に換算した際の小数点以下は四捨五入。
※ 複数のWEBサイト・現地を訪れた際の情報を参考にして算出しています。そのため、購入場所により金額は変動します。参考程度にお考えください。
ローマの概要
ローマは、イタリアの首都にして古代ローマ帝国の中心地であり、テヴェレ川沿いに広がる市域には約280万人が暮らし、広域都市圏では400万人を超える大都市圏を形成しています。19世紀のリソルジメントでイタリア王国の首都となり、現在も政治と行政の中枢が集積している点が大きな特徴です。
コロッセオやフォロ・ロマーノ、パンテオンなど、古代の遺跡が無数に点在する一方、バチカン市国を内包する特異な宗教的機能も併せ持ちます。映画『ローマの休日』の舞台として世界中の観光客に憧れられ、古代遺跡やバロック建築、美術館やオペラなど芸術の見どころが数多くあります。
地形的には7つの丘の上に築かれ、徒歩移動が多い観光客にとって起伏のある土地形状が印象的です。様々な国連機関(FAO、IFAD、WFPなど)が本部を置き、多国籍企業のオフィスも存在するため、国際色の強いビジネスシーンも展開されています。
交通手段として地下鉄A・B・C線、バス・トラムなどがあるものの、大都市ゆえに渋滞や遅延が課題となっています。
ローマの気候
ローマは地中海性気候に属し、夏は高温で乾燥し、冬は穏やかだが湿度が高めという特徴があります。ローマの年間降水量は943mmで、年間を通じて降水量に著しい季節変動があり、雨の多い季節である11月は平均164mmの降水量を記録しています。
ローマの夏は非常に暑く、平均最高気温は31℃に達します。冬はかなり寒くなります。ローマは6月末から8月末までの観光ハイシーズンには多くの観光客で賑わいます。ローマの平均最高気温を見ると、一年で最も暑い8月が28℃であり、最も寒い2月が14℃となっており、夏と冬の気温の差がかなりあることが分かります。