本記事は執筆時点での情報をもとに独自に作成したコンテンツであり、大学や医学部のカリキュラム・学費・入試制度、募集人数などは年度や社会情勢等によって変更される可能性があります。最新情報は必ず大学公式サイトや公的機関でご確認ください。

フェデリコ2世大学の基本情報

大学名(日本語名)フェデリコ2世大学
大学名(正式名称)Università degli Studi di Napoli Federico II
区分国立大学
設立年(医学部)1972年(英語コースは2015年)
募集人数(2024)EU枠:15名、Non-EU枠:25名
学費€156(NON-EU枠)、€356(EU枠)
ISEEの減額制度なし
奨学金の有無あり
入試形式IMAT(International Medical Admissions Test)筆記試験のみ
試験科目論理的推論・判断推論・一般常識・生物・化学・物理・数学
試験日(2024)2024年9月17日
合格最低点(2024)EU枠:61.4点/90点(正規合格は64.0点/90点)Non-EU枠:68.1点/90点(正規合格は68.1点/90点)
英語資格試験任意
大学HPフェデリコ2世大学医学部英語コースの公式HP
キャンパスSchool of Medicine and Federico

フェデリコ2世大学(Università degli Studi di Napoli Federico II)は、1224年に当時の神聖ローマ皇帝であったフェデリコ2世(Frederick II)によって創立され、ヨーロッパで歴史ある国立大学として知られています。イタリア南部のカンパニア州の州都ナポリに位置し、南イタリアを代表する総合大学の一つとして、医学、法学、工学学、自然科学など数多くの学部・プログラムを提供しています。

フェデリコ2世大学の医学部は、大学創立当初から存在する伝統ある学部で、シチリアやカンパニアなど南イタリア地域の医療・研究をリードしてきました。QS世界大学の科目別ランキング2025(医学分野)では201-250位にランクインしており国際的にも評価が高く、イタリア国内のみならず海外からの留学生・研究者も受け入れています。

医学部英語コースでは、他の国立医学部英語コースと異なり、Non-EU枠の募集人数がEU枠の募集人数より多い大学であり、学費が最安である点が最大の特徴となっています。

フェデリコ2世大学医学部の合格最低点と募集人数

フェデリコ2世大学医学部英語コースでは、他の国立医学部英語コースと同様にIMAT(International Medical Admissions Test)という筆記試験(マークシート方式)の受験が必要です。

IMATの満点は90点です。試験科目は、生物・化学・物理・数学といった理系科目のほか、論理的推論・判断推論・一般常識などの論理的思考力・教養を問うものまで、幅広く出題されます。筆記試験のみのスコアで合否が決まります。

IMATは2つの受験枠があり、どちらか一方のみを受験できます。IMATでは、EU枠・Non-EU枠に限らず、試験問題・配点・採点方法は同一ですが、受験枠により募集人数・合格最低点・出願できる大学数が異なります。

年度EU枠Non-EU枠
合格最低点募集人数合格最低点募集人数
202461.415名68.125名
202345.215名52.025名
202237.015名44.425名
202134.415名41.425名

※ IMATのEU枠・Non-EU枠の合格最低点は、繰り上げ合格者の点数を含めた最終的な合格最低点です。IMATでは定員数と同数の新入生が入学するまで繰り上げ合格をおこなうため、EU枠の場合、最新年度の合格最低点が確定するまでに時間を要する場合があります。

フェデリコ2世大学医学部のカリキュラム

フェデリコ2世大学医学部英語コースでは、1年次から臨床実習があり、1年次は遺伝学、2年次は生理学、3年次からは講義(座学)で学んだ科目の臨床実習をおこえる実践的なカリキュラムとなっています。

1学年の人数も40名と他の大学と比較しても少ないため、教授との距離が近く、最高の学習環境が整っているのも特徴です。試験形式は筆記試験(Written Exam)と口頭試問(Oral Exam)を組み合わせた試験方式がメインとなっています。

学年科目名
1年次生物学、化学、物理学、組織学・発生学、医療統計学、臨床医学の基礎など
2年次解剖学、生化学、微生物学、生理学、免疫学など
3年次病理学、病理生理学、臨床検査医学、医学・外科・臨床方法論、衛生学など
4年次医療薬理学と毒物学、病理解剖学、臨床免疫学およびアレルギー学、および性病、形成外科学、内分泌および消化器疾患、呼吸器疾患と循環器疾患、腎臓学と泌尿器学、卒論の準備など
5年次頭頸部および感覚器疾患、リウマチおよび運動器系変性奇形疾患、腫瘍学および血液学的疾患、画像診断と放射線治療、神経学と精神医学、感染症、トランスレーショナル医学、卒論の準備など
6年次臨床医学、小児科、一般外科、卒前クラークシップ、婦人科・産科、救急医学、実地研修、臨床実習、卒業論文など

※ カリキュラムは今後変更になる場合があります。

フェデリコ2世大学医学部のキャンパス所在地

フェデリコ2世大学医学部英語コースは、2024/2025年度では大学のキャンパス内の「Building 6」でおこなわれていますが、高学年になると科目ごとにキャンパスが変わる場合があります。

しかし、病院群の中にあるキャンパスのいずれかで授業をおこなうことが多く、長距離の移動が必要になる場合は少ないです。

フェデリコ2世大学医学部の学生は、大学附属病院「Policlinico Federico II」をはじめとする提携病院などで臨床実習をおこないます。循環器内科や移植医療など多くの先端医療分野に強みを持ち、地域医療への貢献度も高い病院として評価されています。

フェデリコ2世大学医学部の学費と生活費

フェデリコ2世大学医学部の学費は**年間156ユーロ(Non-EU枠)、356ユーロ(EU枠)**であり、ISEEや世帯年収・国籍によらず、全員が固定の学費となっています。イタリア国立医学部英語コースでは、最安となっております。

ナポリはイタリア第3の大都市ですが、ローマやミラノと比較し、生活費はイタリア南部ということもあり、イタリア北部と比較すれば安い傾向にありますが、州都であるバーリの中心地周辺に医学部英語コースのキャンパスが位置しているため、居住する地域によっては家賃が高額になる場合もあります。

ナポリはイタリア南部の大都市であるものの、ミラノやローマなどイタリア北部・中部に比べると、物価は全体的に安めです。特に、家賃は大都市と比較すると、圧倒的に安く借りられるところがほとんどです。

金額(ユーロ)金額(日本円)
家賃(シェア・1人暮らしする場合)€200〜€60032,000円〜96,000円
レストランでの費用(食事をした場合)€152,400円
1Lの牛乳(スーパーでの販売価格)€1.71274円
12個入りの卵(スーパーでの販売価格)€3.75600円
1kgのバナナ(スーパーでの販売価格)€1.95312円
1.5Lの水(スーパーでの販売価格)€0.5486円

※ €1 = 160円で計算。日本円に換算した際の小数点以下は四捨五入しています。

※ 複数のWEBサイト・現地を訪れた際の情報を参考にして算出しています。そのため、購入場所により金額は変動します。参考程度にお考えください。

ナポリの概要

キャンパスのあるナポリはイタリア南部、カンパニア州の州都で、ティレニア海(Mar Tirreno)に面しており、背後には活火山として知られるヴェスヴィオ山(Vesuvio)がそびえ立ちます。現在でもイタリア屈指の港湾都市として、旅客船や貨物船が多数行き交い、観光客や留学生にも人気が高い地域です。ナポリの人々はフレンドリーで情に厚く、留学生に対して温かく接してくれるケースが多いです。

一方、ナポリはイタリアの中でも「治安が悪い」と言われることが多い都市ですが、実際には観光客が集中する旧市街や駅周辺など、特定エリアでのスリや置き引きが目立つとされます。夜間の一人歩きを避ける、財布やスマートフォンは服の内ポケットにしまうなど、基本的な防犯意識を持って行動すれば、過度に恐れる必要はありません。

食文化ではピッツァが世界的に有名であり、特にマルゲリータとマリナーラは発祥の地として知られており、海が近いこともあり、ナポリ湾で獲れる新鮮な魚介類を使ったパスタやフリットなども絶品です。

ナポリの気候

イタリアの他の地域・都市と同じく、地中海性気候の典型的な特徴として、夏は高温で乾燥し、冬は温暖かつ降水量がやや増えます。

年間を通じて日照量が多く、明るく温暖な気候であり、夏のナポリは晴天が続き、最高気温が30℃を超える日が珍しくありません。湿度も上がるのでかなり蒸し暑く感じることがあります。日中は10〜15℃程度まで上がることが多く、雪が降るのはごく稀(雨は多々降ります)です。

大学紹介(YouTube)

フェデリコ2世大学医学部の詳細情報