基本情報
大学名(日本語名) | ヴィータ=サルーテ・サンラファエル大学 |
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大学名(正式名称) | Vita-Salute San Raffaele University |
区分 | 私立大学 |
設立年(医学部) | 1998年(英語コース:2010年) |
募集人数(2025) | EU枠:86名 Non-EU枠:64名 |
学費 | €20140 |
ISEEの減額制度 | なし |
奨学金の有無 | あり |
入試形式 | 筆記試験(EU枠・Non-EU枠) |
試験科目 | 論理・問題解決・読解問題、理系科目(EU枠・Non-EU枠) |
試験日(2025) | EU枠:2025年3月22日、4月15日 Non-EU枠:2025年3月6日、3月27日 |
合格最低点(2025) | EU枠:/ 60点 Non-EU枠:44.50 / 60点 |
英語資格試験 | C1以上 |
大学HP | サンラファエル大学医学部の公式HP |
キャンパス | Via Olgettina, 58 – 20132 Milan(ミラノ) |
ヴィータ=サルーテ・サンラファエル大学(Vita-Salute San Raffaele University)は1996年に設立された新設大学であり、心理学部を皮切りに、1998年に医学部、2002年に哲学部と拡大してきました。大学のミッションは、根本的な問い「Quid est homo?」に焦点を当てており、人間の存在の複雑さを解き明かすことを目指しています。
ヴィータ=サルーテ・サンラファエル大学の特徴の1つは、先端医療と科学研究の先駆者であるサンラファエレ研究病院との密接な連携をしており、QS世界大学ランキングの科目別ランキング2025(医学・歯学分野)では201-250位にランクインしています
ヴィータ=サルーテ・サンラファエル大学の医学部英語コースでは、革新的な最先端の学際的教授法と国際的な教育基準を基盤に、実践的な学習体験と現実の課題への対応力を重視した、積極的で人生を豊かにする医学教育をおこなっています。
医学部英語コースはIMDPプログラムと呼ばれ、世界保健機関(WHO)、イギリス一般医学会(GMC)、米国外国医学卒業生教育委員会(ECFMG®)など、著名な機関から認定を受けています。
サンラフェエル大学医学部の合格最低点と募集人数
年度 | EU枠 | Non-EU枠 | ||
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合格最低点 | 募集人数 | 合格最低点 | 募集人数 | |
2025 | 86名 | 44.50 / 60点 | 64名 | |
2024 | 38.75 / 60点 | 86名 | 44.75 / 60点 | 64名 |
※ ヴィータ=サルーテ・サンラファエル大学医学部英語コースの入試のEU枠・Non-EU枠の合格最低点は、正規合格者の合格最低点を記載しています。
※ ヴィータ=サルーテ・サンラファエル大学医学部英語コースでは、定員数と同数の新入生が入学するまで繰り上げ合格を実施するため、最新年度の合格者が確定するまでに時間を要する場合があります。
ヴィータ=サルーテ・サンラファエル大学医学部英語コースでは、大学独自の筆記試験(マークシート方式)の受験が必要となります。2つの受験枠(EU枠・Non-EU枠)があり、どちらか一方のみを受験できます。
受験枠に限らず、試験問題・配点・採点方法は同一ですが、受験枠により募集人数や合格最低点が異なります。
ヴィータ=サルーテ・サンラファエル大学医学部英語コースの入試の満点は60点です。試験科目は、生物・化学・物理・数学といった理系科目のほか、論理的推論・問題解決能力(Logic)などの論理的思考力を問うものまで、幅広く出題されます。合否は筆記試験のみのスコアで決まります。
サンラファエル大学医学部入試の各科目の配点は次のとおりです。
- 論理、問題解決、読解問題(36問:36点)
- 生物、化学、物理・数学(24問:24点)
正答を選ぶごとに+1点、誤答を選ぶと -0.25点、未解答を選択すると0点となります。誤答を選ぶと減点される点に注意してください。
サンラファエル大学医学部のカリキュラム
ヴィータ=サルーテ・サンラファエル大学医学部英語コースは、他のイタリア医学部と同じく6年制の医学部であり、3年次前半までは、基礎科目と前臨床分野の徹底的な探求に焦点を当てています。臨床実習は、1年次に看護学の短い実習があルのみで、本格的な臨床実習は3年次より始まります。
サンラファエル大学医学部IMDPプログラムでは、4つの選択コース(General track, Medicine and Surgery Track, Global Health Track, Translational Research Track)が用意されており、コース内容を独自にカスタマイズできます。
試験形式は、基礎科目では筆記試験(特にMCQ(多肢選択問題))がメインであり、臨床科目では口頭試問が増えますが、筆記試験も依然として多いです。
学年 | 科目名 |
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1年次 | 医学化学・生化学、分子細胞生物学、遺伝学、医療物理学、基礎医療統計学、看護学など |
2年次 | 解剖学、解剖実習、組織学、薬理学、生理学、臨床検査医学など |
3年次 | 病気の基礎メカニズム、病理解剖学、応用医療統計学、微生物学、内分泌系疾患と腎疾患、血液と免疫系疾患、医療と外科の症状学、臨床実習など |
4年次 | 精神医学と臨床心理学 、バイオメディカル画像診断 、医療腫瘍学、神経科学、筋骨格系疾患、循環器系疾患、頭頸部疾患、呼吸器系疾患 臨床実習など |
5年次 | 患者の医療アプローチ:慢性疾患の管理・感染症、女性の健康、子どもの健康、消化器疾患 、実地研修、臨床実習など |
6年次 | 患者の医療的アプローチ:急性期医療、公衆衛生、グローバルヘルスおよび法医学 、臨床実習、実地研修、卒業論文など |
※ カリキュラムは今後変更になる場合があります。
サンラファエル大学医学部のキャンパス所在地
ヴィータ=サルーテ・サンラファエル大学のキャンパスは、Campus Milano Olgettina や Campus Mi2 と呼ばれ、ミラノ郊外のセグラーテ(Segrate)にあります。どちらのキャンパスも大学病院に隣接しています。
アクセスとしては、最寄りの地下鉄(M2)のCascina Gobba駅で下車し、バスで約13分、徒歩で30分程度であり、鉄道の主要駅であるミラノ中央駅(Milano Centrale)からは公共交通機関(バス・地下鉄など)で約40分となっています。
3年次から、臨床実習がサンラファエル病院(San Raffaele Hospital)およびイタリア最大の民間医療グループの San Donate Group に属する関連病院で実施されます。サンラファエル病院は、分子医学、糖尿病、代謝疾患、バイオテクノロジー、バイオイメージングにおける全国的な拠点施設です。
サンラファエル大学医学部の学費と生活費
ヴィータ=サルーテ・サンラファエル大学医学部英語コースの学費(Non-EU枠)は年間20140ユーロであり、この額は世帯年収などによらず一定です。**また、**一定の条件を満たせば、奨学金を取得することも可能です。
6年間合計の学費は日本円にして、約1933万円(€1=160円で計算)であり、日本の私立医学部と同等またはやや安くなっています。
ミラノはイタリア屈指の金融・商業・ファッション都市であるため、家賃や生活費がイタリア全国平均と比べて高めに設定されている傾向があります。大学では寮が用意されており、家賃は年間7000ユーロ〜10500ユーロにて利用できます。
金額(ユーロ) | 金額(日本円) | |
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家賃(シェア・1人暮らしする場合) | €250〜€700 | 40,000円〜112,000円 |
レストランでの費用(食事をした場合) | €15 | 2,400円 |
1Lの牛乳(スーパーでの販売価格) | €1.52 | 243円 |
12個入りの卵(スーパーでの販売価格) | €3.29 | 526円 |
1kgのバナナ(スーパーでの販売価格) | €1.77 | 283円 |
1.5Lの水(スーパーでの販売価格) | €0.51 | 82円 |
※ €1 = 160円で計算。日本円に換算した際の小数点以下は四捨五入。
※ 複数のWEBサイト・現地を訪れた際の情報を参考にして算出しています。そのため、購入場所により金額は変動します。参考程度にお考えください。
ミラノの概要
キャンパスのあるミラノ(Milan)はイタリア北部ロンバルディア州の州都であり、同国の経済・ファッション・デザインの中核として世界的な地位を確立してきました。産業・金融面では、銀行や証券取引所が集積し、イタリアのみならず南欧全域の経済に大きな影響を及ぼす重要都市であり、イタリア第二の大都市圏を形成しています。
古代ローマ期にはメディオラヌムとして軍事拠点だった歴史を持ち、中世〜近世にかけてはヴィスコンティやスフォルツァ家のもとで芸術が花開きました。現在では、ミラノコレクションやサローネ・デル・モービレ・ミラノ(家具見本市)など、世界的イベントが多数開催され、革新的な文化やスタイルの発信地となっています。
ミラノ市内には、地下鉄(Metropolitana)が4路線整備され、高速鉄道や空港(ミラノ・マルペンサ空港、ミラノ・リナーテ空港)を通じて国際的なアクセスも良好です。
ミラノの気候
ミラノは温帯湿潤気候に分類され、夏は蒸し暑く、冬は冷涼で霧が多いという内陸気候的特徴を併せ持ちます。ミラノの年間降水量は1443mmに達し、かなりの降雨量で知られています。
夏には最高気温が30℃を超える日が多く、高い湿度と相まって不快指数が上がりやすいのが難点です。一方、冬は0〜10℃程度まで気温が下がり、朝晩には霧や凍結が起こりやすく、時折小雪が降る年もあります。